パート時給引き上げて格差是正

 パート時給引き上げて格差是正で二〇〇七年春闘が本格化してきた。連合埼玉が今月五日から九日まで、県内十六の地域協議会ごとに主要駅頭や市街地での街頭宣伝に取り組めば、埼労連などでつくる「国民春闘埼玉県共闘会議」は二十一日から県内七十四カ所で約一万人が参加する集会やデモを予定している。

 〇七春闘の特徴は、連合埼玉、埼労連とも、臨時・非常勤、パート、派遣労働など非正規労働者の時給を「最低千円に引き上げろ」で一致している点だ。

 両団体とも「小泉政権下で格差が拡大した」とし、非正規雇用者の賃金の低さを「格差の象徴」ととらえ、「実態に即した賃金を」(埼労連)「同一労働均等待遇を」(連合埼玉)と、是正を正面に掲げている。

 正規労働者の組織率が低下傾向で、組合員だけの運動に限界が指摘されて久しい。連合埼玉、埼労連ともども非正規雇用者やNPOなど市民団体との協力、共同を掲げており、「時給最低千円」もこうした流れの中での必然ともいえそうだ。

 例年ヤマ場を迎える四月が、今年は統一地方選で街頭行動が制限されるため、三月中の行動が予定されているのも今年の特徴だ。

埼玉新聞 - 2007年2月19日